概要
スクウェア・エニックス様のナイトウォークシリーズ第1弾『CRYSTAL STORY -忘れられた森と女神-』)にてデバイスおよびデバイス通信システムの制作を UNIBA が担当しました。 無線通信による複数同時接続や距離情報の取得を可能にしたことで、『魔法のランタン』に様々なインタラクティブ要素を持たせることができました。制作を担当した2名の UNIBA メンバーに、制作過程についてインタビュー形式で聞いてみたので、ぜひご覧ください。
体験映像すごいですね。どこからがCGでどこからが現実かわからない。
全部現実ですね。実際は映像よりもっと綺麗でしたよ。
改めて、お二人のお名前と担当したパートについて教えてください。
河合です。仕様決め、ランタン量産のお手伝い、サーバー周りを担当しました。
望月です。ランタン、デバイス側の制作を担当しました。
開発に関して計画通りに進めることはできましたか?
仕様書をいただいた時点で既にいろいろ変更点があって。ユーザーの体験に関わる部分は大きく変更はなかったんですけど、システムフローは最終的な形と全然違いました。最初の仕様書にはデバイス構成要素にESP32と書いてあるのですが、実際は lazurite/arduino を使用しました。ネットワーク接続機能についてもワイヤレスを実現するために、Bluetooth や Wi-Fi などの検討していましたがSub-GHz無線帯の lazurite オリジナル通信プロトコルで通信しました。(Lazurite 初めて使ってみて) あとOSC通信受信機能。つまり河合さんの方のサーバーでOSCを受け取ってそれを lazurite 用に変換するシステムも作りました。
デバイスの制作活動は順調に進んでいましたか?開発中たくさんの道具が届いていたようですが…
モノを作るところは順調でした。 LED を光らせるだけなので。一番大変だったのは通信周りですね。性質上、社内で本番の環境を再現できず、ちゃんとしたテストができなかったのが開発の難しいところでした。
ちなみに lazurite は初めて使うものでしたね。
lazurite のメーカーさんにお越し頂いて色々教えてもらいました。
イベント当日の様子はどうでしたか?
現場に行って初めて美術とがっちゃんこというスケジュールだったので、そこでテストや調整を行うのは大変でした。
電波が余分なところから出ないように通信で使用していた raspberry pi にアルミホイルを巻いたりしました。今後通信系の案件増えてきたら、lazurite さんが使っていた電波を可視化する棒が欲しいなと思いましたね。レーザーカッターと同じくらいの値段らしい。
お客さんの反応も上々だったと思います。特に美術の造形が良かったから入り口でみんなテンション上がってました。最初から世界観に入ることができるので、ランタンの体験もいい感じだったと思います。
造形チームも映像チームも素晴らしいお仕事をされていたので、ランタンチームの僕らも必死についていく感じでした。そこで一定の品質を保つことができたのだと思います。
今回得た知見は次どんな案件で活かすことができそうですか?
デバイス絡みの案件でケーブル使いたくないな、でも、混雑したりとかで通常の無線だと輻輳が予想されるな、みたいなところは今回得た技術でまかなえると思います。
水中と通信する案件とか?無線でデバイスを密閉することができるようになるので、もしかしたらそうゆうことができるかも。Sub-GHz無線の電波を使うと他の電波の干渉が少ないことがわかったので、そこらへんの利用価値は高そうです。
イベント会場みたいな電波的にうるさいところでも安定して使えるのはいいところでしたね。
通信に関しての選択肢が増やせたのは次の案件に活かせると思います。
最後に一言ありますか
今回ランタンは光るだけだったけど映像出したいですね。ランタンに妖精が入ってくるというストーリーだったので妖精の映像出したい。
スマートフォン入れて高速回転する?
LED入れて高速回転させるのはひとつですね。それかペッパーズゴースト?
ランタンだと角度がね、、、横から見て斜めの線が見えるのはね、、、
うーんどうしようかね。ワカンネ。
interviewer:CAZUNARI MURAHO