SENSING SHOES

2017.11

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概要

シューズ内に搭載されたニオイセンサが足のニオイを検出し、スマートフォンと無線通信を行い数値をLevelに応じて視覚化するデバイス。センサシステムとAndroidスマートフォンアプリ(Unity)の制作をユニバが担当。


一言でニオイといっても様々なニオイがありますが、ニオイをセンシングする上でまずヒトの足のニオイをどのように検出するところから考えました。足のニオイの主な成分は「イソ吉草酸(イソキッソウサン)」で 汗や皮脂などを栄養にして繁殖する雑菌が排出するものらしく、イソ吉草酸そのものをダイレクトに検出するセンサは調べたところ入手はできそうになかったため様々なガスセンサ、臭気センサ、Air Quality Sensorを試して 足のニオイに一番よく反応するセンサを使用しました。さらに、シューズ内の蒸れはニオイの元となる要素でもあるため湿度センサも内蔵し、臭気と湿度を複合した値をニオイの値として視覚化するようにしてあります。

センサはシューズ内に収めるための小型化と、ニオイを検出しやすい位置に調整できるよう制御基板とセンサを分離させ、制御基板も小型化と安定化のためCNCフライス盤による基板切削を行いました。 CNCによる基板制作は実験で何回か行っていましたが、今回初めての実践投入でなかなかエキサイティングしました。次回は両面切削にもチャレンジしてみたいところです。

制御基板についてはBLE(Bluetooth Low Energy)チップを載せてスマートフォンと通信できるようにしてあります。足のニオイは片足だけで取れますが、そうするともう片足のシューズはちょっと寂しい感じに なってしまうためセンサを内蔵しない代わりにBluetooth Mesh Networkを使って両足と連携しながらLEDが点灯する仕組みにしました。おまけの気持ちで付けたこの機能ですが、実際に履いて使ってみると ひと目で計測中であることがLEDの点滅でわかるため意外と実用的であることがわかりました。普段何気なくやっていたり忘れてしまったりしてしますが、作って手に取って触って使ってみることで 得られるフィードバックの大切さを改めて実感する制作でした。

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Uniba works

Uniba works

2017

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